カマたく、ご存知ですか?ネットに動画を上げているゲイ(本人談)で、好きなんですよね。そのカマたくが「
頑張らなくても意外と死なないから ざっくり生きてこ」を出されていることを最近知って読みました。
全部に共感するわけじゃないんですが、やっぱりカマたくは達観しているというか悟っているというか、目覚めているなぁと感じます。おネエ言葉で歯に衣着せぬ物言いが軽妙で好きなんですが、その雰囲気が本の中にも表現されていて、おもしろかったです。
カマたくといえば生い立ちが壮絶です。ご存知ない方のために簡単にご紹介しますね。
平たく言えば父親が酒狂いのギャンブル狂い。それだけでも子供にとっては過酷なんですが、中学生だったカマたくに売春させていたそうで、もう言葉が無いという感じ。にもかかわらずグレずに立派にお育ちになって、みたいな気持ちになります。暗い影みたいなものが一切感じられません。
お母さんが立派な方だったのだろうと想像がつきますし、ご本人も本の中で「今の私ができあがったのは母のおかげ~母はすごく賢かったと」書かれています。とはいえ、父親の存在が、カマたくに影響しているのは間違いないと思うんですよね。実際にカマたくも「あんな父親じゃなければ、私は今みたいな人生を歩んでなかっただろう」と書かれています。
わたしたちは、つい光だけを求めてしまいがちですけど、闇があるから光が際立つわけで、両方の要素が必要なのだと感じます。もっといえばあらゆる要素があるから、この世界が成り立っているのでしょう。
そんなカマたくは今、父親のことを恨んでいないそうです。心が洗われる気がしますよ。内側が統合されているってこういうことだなって。こんな風に書くと、ご存知ない方は聖人君子みたいな人を想像するでしょうか?動画を見てびっくりしないでくださいね(笑)おもしろおかしく、でもメッセージ性のある動画を配信するのってすごい才能だなぁと、わたしは毎回感心しながら楽しませてもらってますけど。
頑張らなくても意外と死なないから ざっくり生きてこ[著]カマたく
KADOKAWA